心理学

ピグマリオン効果とは?仕事や恋愛への活用方法を心理学徒が解説!

投稿日:2019年8月15日 更新日:

ピグマリオン効果とは

人間は期待された通りに成果を出す傾向がある

という心理学的行動です。

本記事ではピグマリオン効果とは何か、実証された例を出しながら仕事や恋愛などにうまく活用していく方法を伝授します。

この記事を読み終わった後にはピグモン・・・じゃなくて、ピグマリオンマスターになっていること間違いなしです!

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ピグマリオン効果とは


ピグマリオン効果(the Pygmalion Effect)とはアメリカのカリフォルニア大学の著名な教育心理学者ロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal)が提唱した教育心理学における心理的行動の1つであり、「人間は期待された通りに成果を出す傾向がある」という効果です。

教師の期待によって生徒の成績が向上する、ということから別名「教師期待効果」、提唱者の名前にちなんで「ローゼンタール効果」とも呼ばれます。

もっと詳しく見ていきましょう。

ピグマリオンとは?

ピグマリオンとはギリシャ神話の登場人物です。自分の作ったとある彫刻に恋に落ちてしまい、神にその彫刻を人間にしてくれと祈りを捧げた(期待を寄せた)結果、彫刻は人間となり幸せに暮らした、という神話が由来だそうです。

立証された具体的な例

ピグマリオン効果の存在は「ネズミの実験」「教師の期待実験」この2つの実験によって実証されました。

「ネズミの実験」では、数匹のネズミを無造作に分けた後にそれぞれを「賢いネズミ」と「劣ったネズミ」と命名し、迷路実験をするにあたって学生が両方のネズミを扱い実験しました。
その結果、「賢いネズミ」と命名された群の方が「劣ったネズミ」と命名された群より良い成績を残しました。学生たちが「賢いネズミ」には手厚いケアを施した反面、「劣ったネズミ」には世話が雑になってしまった結果、無造作に分けたにもかかわらずより期待の大きかった「賢いネズミ」が良い成績を残せたのではないかと考えられています。

もう1つの「教師の期待実験」では、とある小学校でハーバード式突発的学習能力予測テストという知能テストを実施した。テスト終了後、結果に関係なく「今後成績が伸びる学生」と「伸びにくい学生」を無造作に分け、担任の先生に伝えた。すると、8ヶ月後のテストでは「今後成績が伸びる学生」と言われていた群は実際に学力の向上が見られました。担任の先生は「成績が伸びる学生」という結果を信じて、期待しながら指導していたので実際に成績は向上したと考えられます。

負のピグマリオン効果とは?(ゴーレム効果)

ピグマリオン効果と対比的に、「負のピグマリオン効果」というものが存在します。
負のピグマリオン効果は「期待しないと成績が低下する傾向がある」といった、ピグマリオン効果の逆バージョンです。
別名「ゴーレム効果」とも言われており、ユダヤにまつわる泥で形成されたゴーレムは、主人の期待のままに行動するがひたいの文字が少しでも消されてしまうと泥に戻ってしまうという話から、能力がある人間でも少しのネガティブな影響によって本来の力を発揮できなくなるという効果です。

なお近年の研究では、ピグマリオン効果とは心理的な因果関係はないとされています。

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仕事や恋愛、子育てにどう活用できるか?

このピグマリオン効果、内容がしっかり理解できると仕事や恋愛、子育てにおいて有意義に活用ができます。

では実際にどのように活用できるか考えてみましょう。

仕事において

ピグマリオン効果は、教育心理学においての心理的行動です。すなわち、下記のように部下の教育に大いに役に立ちます。

1・上司が部下の仕事に期待する
2・部下はその期待に応える為、考えて行動する
3・報連相が増える為、部下にさらに期待する
4・部下が成果を出す →また1へ

期待を込められた人間は、そうでない人間に比べると功績を残しやすいと言われています。

さらに、適度な期待というのが部下のやる気を引き出し、その結果として期待に応じた成果を出そうとします。

ハーバード大学のビジネススクールの教授であるリビングストンはこのループを「ピグマリオン・マネジメント」と名付け、上司の期待値によって部下の昇進や生産性が決まると説いています。

管理職育成セミナーでもよく扱われる内容だそうで、今学んでおくと後々効果的でしょう。

このように上司と部下の人間関係を円滑化、効率化することにより、社内の雰囲気もより良くなり、社員のモチベーションアップ、業績不振の解消にもつながるでしょう。

ピグマリオン効果、侮れませんね。

恋愛において

恋愛においてもピグマリオン効果は役に立ちます。

恋人が欲しい・・・でもできない・・ってお悩みの方。

安心してください。そんなあなたにとっておきの方法があります。

ピグマリオン効果、他人だけじゃなく自分にも適用できるのです。というか適用させるのです。

簡単にいうと、自己暗示をかけるのです。

自分は賢い、イケメン、モテモテ、なんでも構いません。思うがままに想像して、自分に期待します。

すると、自己肯定感が上がり、賢くなり、イケメンになり、モテモテになります。(気持ち的に)


例を出すとすると、あの有名なサッカー選手の本田圭佑さん

めちゃくちゃ自己暗示のプロです。

自分の人生に期待だらけで、自己肯定感が上がりまくりです。

自分に期待して肯定感が上がると、自信がつきます。

自信がつくと、少しずつ身の回りのことが自然とうまくいくようになってきます。

恋人ができるのも目前でしょう。

恋人がいる方へ。

付き合う期間が長くなるにつれて、口調や態度が雑になってしまうこと、ないですか?

他愛ない一言が、その関係を一瞬で崩してしまうかもしれません。そのくらい言葉というのは重要なものです。

ピグマリオン効果を活用して、言葉を効果的に使ってみませんか?

恋人相手が待ち合わせに遅刻してきたとします。

A「ねえ。私ずっと待ってたんだけど、この暑い中。なんでこんなに遅れるの、まじ意味わからん」

B「〇〇くんが来なくて寂しかった・・・もう今度から遅れないでね」

AとB、どっちを言われたいですか?

Bですよね。

Aと答える人はほぼいないと思います。
もし、いるとしたらそれはただのドMでしょう。

大半の人はBのような言葉を好みますよね。
Bの言葉は、相手への期待が込められており、ピグマリオン効果が活用されています。

期待をされた方は、次回からより遅刻をしないように心がけるでしょう。

小さなことですが、この積み重ねが大事です。
相手に対して思いやり、期待を持つことで良質な関係を続けることができます。

子育てにおいて

子育てにおいて、子供に期待を持って接することは必要不可欠です。

特に幼い時に期待を持たずに否定的な接し方をしてしまうと、母親からの愛情が不十分になってしまい、今後の人格形成にネガティブな要因となってしまいます。

一方「さすが!」「すごいね!」「えらい!」などポジティブな言葉を多用しながら育てると、期待に応えて育ちます。

単純に親の期待に応えてくれるのは嬉しいですし、その子供も親が喜ぶのを見ると嬉しいでしょう。

まさにWIN-WINの関係ですね。

ただ、親の願望を無理やり過度に押し付けるのは良くないです。

ちゃんと子供の意見を聞きながら、適度な期待値を保ってください。

デメリット・懸念点

ここまでいいことづくめのピグマリオン効果でしたが、実はデメリットや懸念点もいくつかあります。

どのようなことに注意すべきなのか、みていきましょう。


そもそもピグマリオン効果は実在するの?

ローゼンタールはいくつかの自身の研究においてピグマリオン効果の存在を証明してきました。

しかし、スピッツという心理学者が小学生約90名を被験者として再実験を行なった結果、ローゼンタールと同様の結果が得られませんでした。

さらに、オックスフォード大学が発表したエビデンスレベルという科学的根拠としての数値レベルにおいて「動物実験」というカテゴリは最低値であり、マウスを用いての実験は全く信用できないという意見もあります。

この結果、ピグマリオン効果そのものの存在に否定的な意見も多くあり、再現性が低いと言われています。

「期待すること」が本当に必要だったか?

ピグマリオン効果は

人間は期待された通りに成果を出す傾向がある

と定義されています。

提唱者ローゼンタールが行なった実験では、教師が生徒に期待すると成績が向上する、という考えに至っています。

一見、単純明快な流れですが、ここには実は大きな落とし穴が実在しているのです。

教師の期待→生徒の成績向上

という明快な流れではなく

教師の期待→(教え方の工夫)→生徒の成績向上

このように「教え方の工夫」という別の要因が介在していると考えられます。

「教師が生徒に期待を込めた結果」

「教師が生徒に期待を込めて教え方を工夫した結果」

生徒の成績が向上したと考えられます。

宿題への深いフィードバックを与えたり

単に授業数を増やして勉強の量を増加させたり

教え方を量的、質的に高めた結果生徒の成績が向上するのは必然的ではないでしょうか。

ローゼンタールの実験では

「教師の期待」要因以外の要因が統制されてなかったことから批評の声が多く挙がっています。

量と質ともに教師が教え方を工夫した場合

もし仮に教師の期待がなかったにしても

生徒の成績は向上するのではないでしょうか。


適度な期待を与えること

ピグマリオン効果は

褒めて期待することによってポジティブな効果が発生するから

じゃんじゃん褒めて期待しちゃおう!

みたいな感じですが

過度な期待、節度のない期待もよくありません。

無論、褒めて期待されると嬉しくて頑張っちゃう人が大半だと思います。

ただ褒められすぎると

「現状に満足して甘えてしまう」

「手を抜くようになってしまう」

人がいるのも確かです。

さらに、かの有名なアドラー心理学では「褒めることはよくない」とも言われています。

このことから「ただ褒める」のではなく「正しく褒める」ことが重要であるとされます。

それでは、正しい褒め方とは一体どのようなものでしょうか。

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褒める際の正しい褒め方?

2002年に米国の心理学者ジェニファー・ヘンダーロングはどのようなフィードバックがモチベーションを高めるのかを研究しました。

その実験結果から、以下の2つが大切であることが判明しました。

・心に思ったことを褒める
・成果だけではなく行動も褒める

1つずつ見ていきましょう。

心に思ったことを褒める

何か目的、裏があってこの人は私を都合のいいことを言っているな・・」

こんな風に思ったことありませんか?

言う側が大して気にしていなくても、言われる側は気になりますよね。

こんな風に思わせてしまったら、もう負けです。(負けとは)

ぶっちゃけこの記事をご覧の方は目的があって褒めようとしている方もいらっしゃると思いので、少し本末転倒な話かもしれませんが、大事な話なのでちゃんと聞いてくださいね。

「ああ、この人は裏無しに自分を褒めてくれてるな・・」

こう思わせるためには「心に思ったことを褒める」ことが大事です。

なんでもいいです。思ったことを褒めてあげてください。

子供がテストで好成績なのであれば
「すごいじゃん!!!よく頑張ったねおめでとう!!」

部下がビジネスでいい成果を残したのであれば
「やるやん!!!さすが〇〇(名前)やな〜〜」

「心」で感じたことは、相手の「心」に響きます。

思ったことをそのまま褒めてあげましょう。

成果だけではなく行動も褒める

思ったことを褒めれるようになった!

と言う方へ、次のステップです。

次は、心で感じた褒めに「具体性」を追加してみてください。

さっきの例を参考にすると

子供がテストで好成績なのであれば
「すごいじゃん!!!よく頑張ったねおめでとう!!
 毎日放課後は塾に行って自主勉強していたもんね!!

部下がビジネスでいい成果を残したのであれば
「やるやん!!!さすが〇〇(名前)やな〜〜
 しっかりデータ分析して、営業行く前の準備してたのが効いたな!

特に、目で見える「成果」ではなく、その成果を得るまでの「過程」を褒めてあげてください。

その過程を褒められると、その過程にさらに熱心になるでしょう。

そうすれば自然と結果はついてきます。

褒める側としては、しっかりと褒める対象を観察しなければなりません。

さもなければトンチンカンな褒めになってしまいます。

しっかりと過程に着目して、成果が出たらその過程を褒めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では

・ピグマリオン効果とは何か
・仕事、恋愛等にどのように活用できるか
・デメリット、懸念点
・褒める際の正しい褒め方

について解説しました。

ぜひ、この記事で学んだことを今日から実践してみてください!

記事の内容を全て完璧に実践しようとしても無理があります。

少しずつトライしてみて、自分にあったやり方を模索してみてください!

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ブログネーム:きりむん

人生の幸福度を”少し”あげちゃうブログ「きりむんドットコム」の運営者。

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【経歴】カナダ・アメリカ留学
【語学】英中西仏韓
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